新島に行きました

年末年始は新島と式根島で過ごしました。天気に恵まれたこともありとても気持ち良く過ごせました。

新島は伊豆諸島のひとつで、大島・利島に次いで三番目に近いところです。フェリーで10時間、高速ジェット船で2時間、飛行機なら30分で着きます。今回は行きはフェリー、帰りは飛行機にしました。冬はフェリーの就航率が低くいつ帰れるかわからないためです。

新島の印象は海がきれいだなあというものでした。昨年は奄美大島、一昨年は八丈島で過ごしましたが新島の海が一番青く感じました。埼玉県民には俄に信じがたいくらいの青さで、ところどころターコイズブルーのような輝きがありました。

新島の全盛期は海外旅行がメジャーになる前の昭和の頃で、当時はナンパ島と呼ばれるほど若者達に溢れていたようですが、年末年始だったこともあり現在は静かで少し寂しいくらいのところでした。私は賑やかなところは苦手なのでちょうど良かったです。

当初は釣りをしようと思って行ったのですが、釣りの始め方がよくわからず、案外やることがいっぱいあって結局出来ませんでした。今年の目標のひとつに釣りを始めることがあるので、近いうちにショップで一式揃えて多摩川でどじょうを釣るつもりです。

二日目には連絡船で隣にある式根島に行きました。10分ほどで着きましたが小さな船だったので揺れて揺れて酔いました。帰りは船内に座らずデッキで揺れに身を任せていたら大丈夫でしたが、漁師にはなれそうもないなと思いました。

式根島は新島以上に小さく、一日徒歩でほぼ廻りきれるサイズの島です。なぜ私が島を好きかというとモノがありすぎないからです。広すぎず必要最低限のモノはあるという贅沢。流行のミニマリズムに通ずるのかもしれません(が私の部屋は物に溢れています)。
島には勝手に湧いている温泉がいくつもあり、昔の人が多少道を整備してくれていてもほぼ崖を下ってギリギリ海じゃないところにおじさんおばさんがそこらで着替えて(要水着着用)入ってみるけど熱すぎて入れない、でもこっちは冷たい冬の海、みたいな感じでうろうろしていて面白かったです。潮の満ち引きで湯の温度が変わるのだそうです。
また神引展望台というところがあり、遊歩道という名のけもの道を歩いて島で一番高いところに行きました。私と同行者には年末年始に山に登るヘキがあります。このけもの道は背の低い綺麗な草が一面に生えており、高い樹木の間から洩れる日の光が当たるとキラキラとしてまるで黄泉の国のようでした。
展望台からは青い海と新島と八丈島と伊豆半島が見えました。運が良ければ富士山の見える日もあるそうです。
式根島にはくさヤーマンというくさやのゆるキャラがいて、特技がくさや汁を飛ばすという奴なのですが、今調べたら本名が草柳満太郎というらしく、色々ギリギリだなあと思いました。観光案内所にくさヤーマンのぬいぐるみがあったので買ってもらいました。来週のふるさと祭りで東京ドームに来てくれるそうなので、ぬいぐるみを持って会いに行こうと思っています。

話を新島に戻して、年末年始でどこのお店もあまりやっていない中、私達がよく居たのは紅谷というお土産屋さんで、お店の一角にカフェスペースがありコーヒーを入れてくれるのでとても重宝しました。
また民宿も大晦日は恐らくひとつしか営業しておらず、新島に観光で来ている人たちは自然と集められていました。サーファーや島好きのお姉さんなどがおり、私達にコミニケーション能力があればお酒などを飲み交わしながら仲良くなれたのですが、そうもいかなかったので早々に部屋に引っ込み紅白を観て過ごしました。この民宿は年越しそばやひとりにひとつの伊勢海老、元日の朝は鯛など出してくるのでコスパが最高でした。朝食のテーブルには日本酒一升瓶が鎮座していましたが、同行者は朝に弱く私も日本酒が苦手で二人とも飲めなかったので勿体無かったです。

帰りの飛行機は19人乗りとかで、座席も直前に航空会社のお姉さんが体重によって決めるというものでした。プロペラ機はすごく揺れてまた酔いました。飛行機からきれいな海や島の景色の後に建物がびっしり生えている本州を見ると全てぶっ壊してやりたくなる衝動に駆られました。しかし30分後に調布の飛行場に着いた時にはお腹がすいており魚や野菜に飽きていたのでサイゼリヤへ直行しました。

新島の空港に離島経済新聞というフリーペーパーが置いてあったので読んだのですが、離島の人口は地方の例に漏れず減少傾向にあるようです。私は仕事の保障さえあればIターンなどもしてみたいと思っています。記事の中で、直島の方が「人口が減っているのに新築の家が建ち続けているのは何故か?」という問題提起をしていたので興味を持ちました。これに関する団体が直島にあるようなので、次は直島に行ってみたいなと思っています。